『聖書研究の面白さについて』
グラハム・スミス(関西地区主事)

「聖研はつまらない!面白くない!」
残念ながら、KGKの学内活動についてそのような評価が時々耳に入ります。悲しい評価です。その問題の原因について3点をあげます。解決のために一つの勧めをします。

聖研の失敗の理由

1.聖書に対する態度
学内聖研の失敗は集まる前に起こっています。聖書観が弱くなっているので、聖書の学びの意味が見えなくなっているのです。二つの聖書の言葉が信じられなくなっているようです。「聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。」(2テモテ3.16)と「福音(聖書)を恥と思いません。福音は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、信じるすべての人にとって、救いを得させる神の力です。」(ローマ1.16)。聖書に人々を救って変えさせる益になる力があるなら、聖研をもっと頑張ってやるはずです。本当に信じていないから、あまり頑張っていないのではないかという感じがします。どうでしょうか。

2.準備の不足
第二の失敗の原因も、聖研が始まる前にあります。それは、準備が十分されていないということです。多くの場合、司会者を決めず、当日になって、リーダーが部室にある手引きをそのまま使ってやります。もちろん他の参加者も準備せず、聖書を忘れる場合も多いでしょう。

3.同じパターンばかり
聖書を学ぶ方法ではいろいろありますが、毎回毎回同じパターンですることが多いです。聖書の箇所(普通は福音書)がを輪読し(区切り方など考えないで)リーダーは質問を読み、参加者は順番に答えます。すべての質問が終わったら、解散します。面白くなさそうですね。

聖研を充実させするため:豊かな内容の提供
聖研の面白さは充分な準備と参加者の態度によって生まれ、豊かな内容によって守られます。想像力を使って聖書の学び方の可能性を考えましょう。次の可能性があると思います。

1. 内容のバラエティー
・福音書
マルコ:各箇所について次の3つの質問に答えよう:
(1)イエスはどんな方か?
(2)イエスは何のためにこの世に来たか?
(3)イエスに対してどのように応答したらいいのか?
ヨハネ:イエスが言う「わたしは。。。」の言葉に基づく聖研。
ルカ:イエスのたとえばなしを学ぶ
マタイ:イエスのいやしや奇跡を学ぶ

・新約の手紙
それぞれの手紙の特徴を意識しながら学ぶと適切な学びができます。
例えば: 学内グループのアイデンティティー充実させるため(エペソ書)
救いの基礎と確認(ローマとコロサイ)
信仰生活(1テサロニケ)
リーダーシップ(1-2テモテ)

・テーマ
例えば:教理:救い、信仰、終末
信仰生活:祈り、教会、伝道、礼拝
人物:モーセ、ヨセフ、ダビデ、ペテロ、パウロ
言葉の学び:聖なる(holiness)
旧約と新約の関係、聖書全体像
日常生活:結婚、就職、お金

2. やり方のバラエティー
・質問とディスカッション(用意された手引き、手作り手引き)
・学生のメッセージと分かち合い
・主事/牧師のメッセージ
・朗読(例えばヨブ記)
・スキット(たとえばなし)
・黙想と分かち合い(詩編)
・暗誦と発表
・マニュスクリプト・ディスカバリー(章と節をぬきにしての聖書の学び)
・デボーションの分かち合い
・説教の分かち合い
・グループで手引きを作る

一年間のプログラムを考えて、いろいろな形の聖研をやってみませんか。

<新しい聖研テキストを募集中>
主事会はどんどん新しい聖研の手引きを作りたいです。もし良い手引きがあれば紹介してください。KGK事務所にメールで送ってください。


[バックナンバーに戻る]